苦手・面倒くさいの正体は?~人が怖いのサイン

こんにちは

名古屋で活動中。
心理セラピストの水野まこです。

リトリーブサイコセラピーという心理療法を使って
生き辛さの原因を探り、自分を取り戻すお手伝いをしています。

新型コロナの感染者が増える一方です。
常に念頭にありますが、今日は、違う話から。長丁場、頑張りましょう。

みなさんは、苦手なものはありますか?

虫とか、運動とか、高い所とか、すぐ怒る人とか。
人が苦手と感じるものは、モノや人、場面、行動と、様々です。

以前の私は、一人で新しいお店へ入ること、人と食事をすること、出張などが苦手でした。

苦手なので、できるだけ避ける。どうしてものときは、意を決して行動する。
生き辛いのに、それが自分の特徴だと、我慢していました。

でも心理の勉強を始めて、その「苦手」は、言葉のすり替えだと知ったのです。

今日は、

苦手という言葉に隠された心理について、

私の経験をベースにお伝えしたいと思います。

1.苦手、面倒くさいを使っていた頃

私の人生の中で、苦手と思いながら、避けたり、我慢したりしてきたことが、たくさんあります。

自分では、何の疑いもなく「苦手」だと思っていたのです。
高い所とか狭い所とか、特定の虫にも、苦手があります。

ですが、これからお話ししたいのは、苦手と感じていた自分の行動についてです。

苦手だった行動

・知らない人と話すこと

・新しいお店に一人で入ること

・仕事の出張で慣れない場所へ行くこと

・人が多い場所へ行くこと(人が流れている場所はOK、混雑している店などが苦手)

・人と食事すること(対面で食事すると手が震える症状があった)

・同窓会に行くこと

など

これらは、人と関わる新しいことに挑戦する、といったことに関係があります。

苦手という感覚は、その現れ方が時々で違いました。

・なんか嫌だなとの感覚

・行動したあとのことを、頭の中でシュミレーションばかりして躊躇する

・手が震える→体が強ばる

など

20歳を超えた頃から、人と食事すると手が震える、といった症状が出るようになりました。
最初は、それまで仲良くしていた友人との慣れているはずの食事中に、急に現れました。

当時は心理のことも知らず、
自律神経の乱れと、身体の機能面に問題があるんだと解釈していました。

でも、だからと言って、病院を訪れることもしません。
新しいことに挑戦することが苦手だからです。

手の震えが出るから、人と会うことも躊躇する。
新しいことが苦手だから、現状をそのまま我慢し続ける。
といった悪循環の日々を送っていました。

人と関わること、新しいことが苦手なのは、自分の行動を極端に狭めます

でも本人は、苦手だと思っているだけなので、それで困っているというよりも、
ただただ苦手を避けたい。それだけなんです。

心理的問題を抱えている人には、結構、似たような感覚を持った人がいるのではないでしょうか。

引きこもりやゴミ屋敷と、
人を避け現状から抜け出ない場合も、同じような感覚なのだと想像します。

私の場合は、この新しいことを避ける感覚がある意味、
一度慣れた仕事は続けられるといった社会活動としては、良い方に働きました。

ただ本人は、仕事でどんなに嫌なことも簡単には逃げられない。
逃げた先の新しい場所へ行く方が苦手だから、現状を我慢する以外には、選択肢がありません。

心理のことを知るまでの長い間、苦手を避け、狭い範囲で我慢する日々を続けていましたね。

なおタイトルにあるとおり、
面倒くさい」も苦手と同じ意味を持つことがあります。

私も、苦手と同じように、面倒くさいを多用していました。

2.心理を勉強して苦手の正体に気づく

長い間、共に生きてきたような「苦手」の言葉ですが、
心理の勉強を始めてから、「苦手」の意味に気づきます。

自分の心の問題に気づき、心理の勉強を始めたのですが、
当時、アダルトチルドレンや愛着障害の関連本を読んで知識を得ながら、
自分の心の分析も始めました。

すると、生活の中での出来事で、苦手とするイヤーな感覚をキャッチするようになります。
勉強が少し進んだあるとき、ふと、これって「怖い」と気づく瞬間がありました。

苦手を怖いに置き換えると、今までの自分の行動の意味がわかります。

苦手と言って避けてきたものは、怖いから避けることを選択していたのです。

そして場面的に避けることができない場合は、
苦手と思いながら、怖い感覚を我慢して行動してきたんですね。

怖いを持ったまま我慢すると、怖いは強化されます。
それが、生き辛さの原因の一部となっていました。

当時感じていた怖いの感覚

・人が怖い

・新しいことが怖い

と、この2種類にあてはまります。

これは幼少期の成長過程で、安心感を身に着けられなかったことが原因です。

安心感についての参考(見捨てられ不安の記事で記載した内容より)

人は育成過程において、親との繋がりの中で、愛情をもらい、安心感を身につけていきます。
安心を感じることで、親と離れ、外の世界へ冒険することができる。
そして個として、自立していく。
そのような過程が、健全な心の成長と考えられています。

私の場合、小学校1年のときから、登校拒否の傾向がありました。
普段は問題なく登校できるのですが、一度病気などで学校を休むと、
次に登校することが難しくなります。

今でも覚えていますが、
登校後の同級生の視線が冷たいと、自分でイメージして不安を感じていました。

家にいる現状が安全で、外の世界と人は怖い。
一旦休むと、次に学校へ行くことが新しいことに感じて、それが怖い。

人が怖い、新しいことが怖いとの感覚は、この頃からすでに持っていたんですね。

3.怖いの感覚を克服する

私が持っていた

苦手=怖いの感覚

は、現在は、かなり薄くなっています。

一人で外の世界に行くことが怖くて、その場に止まっている生活を選んでいた過去。

リトリーブサイコセラピーの講座で、名古屋から東京、大阪へと何泊も通いましたし、
日々の生活でも、一人の外食がかなり多くなりました。

手の震えの症状も、心の回復とともに、治まっていきました。
たとえ症状が出ても、「またか」と、気にしなくなっていったんですね。

では、どのような過程で、怖さを薄めていったのか、次にあげます。
関連書籍でヒントを得ながら、実行していきました。

① 自分の中にある「怖い」を、そのまま認める。
  ⇒「今、私、怖いんだなー」と認める

② 怖いは、0(ゼロ)に無くさなくてもいいと気づく
  ⇒ 怖いは、自分と共存していいと自分に言い聞かせた

③ 怖いが強い場合には無理をしない

④ 克服したいことは、怖くていいと思いながら、挑戦する
 ・一人で新しいお店に入って食事する
 ・一人で旅行に出かける
 ・人と接する場(セミナー等)へ参加する
 など

そう、怖くてもいいんです

怖いを無くそうとすると、頭で打ち消しても、身体には怖さが残ります。
怖いと感じることを、自分に許可するんですね。

そして、苦手=怖いに挑戦していくうちに、
成功体験を積んで、できることが増えていくと、怖いも薄れていきます。

これらは私の場合ではありますが、
自分の中の怖い認めたら、グンと楽になって行きましたよ。

自分が何を感じているのか知って、否定せず認めていくと、
感情は少しずつ緩んでいきます。

自分の行動を狭くしている感情を緩めて、
自分の世界を広げていきましょう。

今日は、ここまでです。

ありがとうございました(^^)/